吉耳鼻咽喉科アレルギー科 -鹿児島市 川上町

アレルギー・漢方・小児耳鼻咽喉科&感冒・せき・声がれ・咽頭痛・口呼吸・喘息・めまい・耳鳴・難聴・補聴器・嗅覚/味覚障害・睡眠時無呼吸・頸部・甲状腺・禁煙治療・高齢者の飲み込みの問題・成人用肺炎球菌・インフルエンザワクチンなど幅広く対応できる体制をとっています。

お知らせ

臨時休診 5月18日(土)6月15日(土)

2024-03-27

クリニック全景

5月18日土曜6月15日土曜臨時休診となります

ご協力お願いいたします。

 

受付時間変更(Webも):終わりが15分早くなりました!

2024-02-27

 

2024年2月から

受付時間を診療時間の15分前までといたします。Web受付も15分早くなります。

午前 窓口受付8:30~11:45 Web 8:45~11:15 月~土曜

午後 窓口受付14:30~17:45 Web  14:45~17:15 月火木金

診療時間 月~土曜 8:30~12:00 月火木金 14:30~18:00

Web受付された方は,

午前11:45、午後17:45以降、自分の順番が呼ばれたときに不在の場合はキャンセル扱いとなります。

チェックオン予約

 

インフルとコロナどちらが怖い

2024-02-04

コロナ5類以降後、様々な感染症で混沌

2023年5月コロナ5類以降後、感染症の流行が、2019年までの常識が通じなくなっています。集団免疫(人口の一定割合以上人が免疫を持つことで流行抑止)の低下もあり、インフルは夏からずっと増加、タイプもA型が2種流行、B型が2024年早々から増加。他の通常疾患の感染症(溶連菌、プール熱など)も増加、致死率が高い人食いバクテリアと呼ばれる劇症型溶連菌感染も増加しています。溶連菌とプール熱のキットが不足して注文しても入ってこない状態です。咳止めが薬局で不足して入ってこないようです。

発熱などでクリニック受診すれば、インフル・コロナ同時迅速検査が行われます。2024年早々からコロナはオミクロンの変異株の免疫逃避が高いJN.1など増加しています。しかしコロナに関しては、オミクロン前の致死率が高い状態にはなっていないようです。

👉 2024年現在、インフル コロナどちらが、怖い病気でしょうか

2022年前半のオミクロン初期では

インフルエンザと新型コロナの死亡者数の差は69歳以下では大きくない

新型コロナの軽症化

オミクロン株では以前のコロナと違い、肺炎、血症症、嗅覚味覚障害は低下して、咽頭痛、嚥下障害、ひどい喉頭炎が多く喉頭蓋炎(緊急入院する疾患)を呈することもあります。食事摂取できず体力が低下して持病の悪化による誤飲性肺炎、心不全などの合併症での悪化が目立つようになっています。コロナの死亡者は80歳以上の割合が目立っています。

新型コロナの罹患率は高いが、症状について一部の方を除き軽症化していて、当院は耳鼻咽喉科のこともあり、発熱が無く咽頭痛程度の方が多く自分がコロナとは思って受診されない方が多くいます。

2020年初期の新型コロナの致死率が高く(80代 15%、70代 8%)、恐れられた疾患でしたが、時を経て2022年以降オミクロン株に代わり、感染力は高くなっているが、死亡率は低下して インフルとほぼ同等に近い死亡リスクに変わってきました。

 

初期のオミクロンとコロナ流行前のインフルの死亡率の比較報告

2022年8月奈良県立医大の報告で

初期オミクロン株が主流となった202215日~75日の調査では以下のことが判明

インフルエンザと新型コロナの死亡者数の差は69歳以下では大きくない

乳幼児学童の死亡率はコロナよりインフルの方が少し高い

70歳以上高齢になると死亡率はコロナの方がインフルより約2倍高くなっています。

70歳以上では、インフル・コロナともに死亡率は急増してともに20代と比較しておよそ100倍以上の増加。

インフル・コロナとも80歳以上になると70歳代の約5倍程度の死亡率に跳ね上がります。

ワクチン接種率が向上して死亡率の低下あり

オミクロン以降も小児は軽症が多い、オミクロン以降2022年から稀だがコロナによる小児の死亡例もあり

 

2023年5月コロナ5類以降 コロナとインフルの比較では

子供たちはインフルエンザの方が怖い

高熱を伴うことが多いインフルの方が辛く感じる方が多い

体力が落ちた高齢者は、インフル・コロナ両方怖い

コロナ:オミクロン株での咽頭痛・喉頭炎が軽症化している

コロナは高熱が出ない方も多く、コロナの自覚なく受診する方が多い

 

新型コロナは、重症化の徴候はなく、5類以降後 臨床現場ではコロナよりインフル患者の方が、高熱患者が多く子供を中心に入院適応になる場合があります。

コロナは、咽頭痛が強く発熱がない患者が多いため、自分がコロナの自覚なく受診される場合を多く認めます。

当院は耳鼻咽喉科クリニックため、若年者から比較的若い方の受診が多く、また比較的元気な高齢者の受診が多いためか、2023年以降コロナで入院になる方はいません。オミクロン前半期のようなひどいコロナ喉頭炎や喉頭蓋炎(緊急入院する疾患)を診察することはなくなりました。

子供の急性脳症の変化

 急性脳症もコロナよりインフルが多い

コロナ渦でコロナのオミクロン関連脳症増加するも2023年は減少して代わりに、インフル脳症が最も増加、ヘルペス脳症、ヒトパレコ脳症など増加

急性脳症の8割は15歳未満で、特に5歳未満の乳幼児が50%程度と小児救急3大疾患の一つで、中枢性の後遺障害を残すことを多く認めます。

以前からインフルエンザ脳症が最も多く コロナ渦では逆に脳症が減少して2022年のオミクロン関連の脳症が増加していました。2023年のコロナ5類以降後コロナ関連脳症は減少するもインフルや他の感染症の流行ともに、インフル脳症が最も多くなりその他にはヘルペス脳症、ヒトパレコウイルスによる脳症が増加しています。

 

コロナ5類以降後は、風邪は万病の元の考えが重要

コロナ5類以降後は、当院耳鼻咽喉科の緊急入院は コロナ以外の患者がほとんどです

現在の怖い病状は、通常の風邪症状から、その本人の睡眠不足、不摂生、疲れ、ストレス、または糖尿病などの生活習慣病の問題もあり、体力・免疫が落ちこじらせ、大病となった状態です。

昔から風邪は万病の元と言われることが、コロナ5類以降の感染症の重症化の流れと似ています。

2000年ほど前の、中国の医学書の黄帝内経に風者百病之長也(風邪は万病の元の意味)昔の中国では外からの悪い物が入ってくると様々な病気を引き起こすと考えられていました。現代も風邪ウイルス・細菌・コロナ・インフルがやってくると様々な病気を引き起こします。昔は栄養状態が問題だったと思われますが、飽食の時代の現代は生活習慣病・ストレス・不眠・疲れなど現代特有の内面的な要素による免疫の低下が問題です。

いつも言われることですが、十分な睡眠、適度な運動、バランス良い食事と手洗い・換気・必要時のマスク、それにワクチン接種が重症化予防の最も大事なことです。最近のコロナワクチンの接種率は、高齢者50% 全体で20%のようで以前の80%以上だった時からかなり低下しています。今後、無料でなくなればもっと低下すことが予測されます。

スギ花粉症の低年齢化

2024-01-21

2019年では、子供5~9歳のスギ花粉症有病率は、20年前の4倍増加 全国平均では約30%。成人では約50%弱。

 

スギ花粉の20年間の年齢別増加率

有病率の比較:年齢層別・20年間隔の比較

 

乳幼児(0~4歳)2019年3.8% 20年前約2倍

子供(5~9歳)2019年30.1% 20年前の4倍 小学生の増加率が顕著

年長・思春期(10~19歳)2019年49.5% 20年前の2.5倍 

最も多い年齢層(中高生)

成人(20~59歳)2019年45~48% 20年前の約2

中高年(60~60歳)2019年36.9% 20年前の3.5

高齢者(70歳~)2019年20.5% 20年前の約4倍 高齢化による増加

 コメント

スギ花粉症は、20年前は20%程度の成人の有病率でしたが、2019年の成人では約50%弱となっています。学童の増加が顕著で、中高年から高齢者の増加率も多くなっています。中年以降の増加はより若い年齢で発症した人たちの加齢による移行と思われます。増加の主体はより若い世代にあります。

鹿児島の場合、2019年で、有病率は18.2%程度で、全国の中でも少ない県になっています。

 学童から思春期および若い世代の増加に抑制をかけないと今後もっと増加すると思われます。スギ花粉症の自然寛解率は12%程度(10年間:20-40歳)と低い報告ですので本質的な対応が早急に必要とされています。

 

なぜ増加?

乳幼児からの皮膚感作

スギ花粉症もアトピーや食物アレルギーが増加しているのと相関

アレルギーマーチの流れで発症 乳幼児からのスキンケアが重要です。

アレルギーマーチの予防と対策:当院HPを参照

 

乳児湿疹・アトピー性皮膚炎食物アレルギー気管支喘息・アレルギー性鼻炎・結膜炎順に成長につれて発症し、アトピー性皮膚炎・乳児湿疹がアレルギーマーチの出発点であるとされています。

アトピー性皮膚炎の1/3に気管支喘息を発症、1/2にアレルギーマーチが続発すると考えられています。アトピー性皮膚炎があると、アレルギー性鼻炎2~3倍、喘息2~3倍、食物アレルギー6倍のリスクがあります。

アトピー性皮膚炎の乳幼児早期発症重症・持続性やアレルギー疾患の家族歴があるとアレルギーマーチが発症しやすくなります

近年小児のアレルギー疾患が増加する中で、このアレルギーマーチの発症、進展を予防することが重要な課題となっています。

ダニ対策

アレルギーの原因となるアレルゲンが、乳児期から幼児期にかけて、食物からダニやハウスダストなどに変化していくとされています。そのため、ダニ対策を中心とした環境整備を行うことが、アレルギーマーチの予防につながる可能性があります。

腸内環境の改善

科学的根拠はまだ、不十分な領域ですが、一般的には、ヨーグルトなど腸内環境を整えるとアレルギーなど色々な病気の予防や改善につながるのではと期待されています。

科学的にはビフィズス菌が産生する酢酸は酪酸生産菌の栄養源となり腸内の酪酸生成を促します。酪酸は制御性T細胞の活性を促進してアレルギーを抑制すると考えられています。実際、アトピー性皮膚炎の予防・改善目的で、ヨーグルト、オリゴ糖など使用されています。以下に述べる衛生仮説との関連していますが、幼少期の感染症ではない外来微生物にさらされると消化管粘膜の制御性T細胞が活性されアレルギー症状における免疫寛容(アレルギー反応をおこしにくくすること)および抗炎症の役割を担っているという考えがあります。

 

 

 

鼻腔粘膜・気道感作

アレルギー性鼻炎 喘息など半分以上はアトピー性皮膚炎や乳児湿疹が無くても発症しています鼻・気道粘膜からの感作が考えられます。スギ花粉飛散の直接の回避が重要。

若年からスギ飛散にさらされるとスギ花粉症のリスク高まります。春生まれの赤ちゃんは花粉症発症リスク高くなります。

学童では、スギ花粉症シーズンのマスク着用で、スギ花粉症発症率低下が、最近報告されています。低年齢から、スギに暴露されるとスギ花粉症になりやすいことがわかります

衛生仮説

先進国では、微生物や寄生虫がいなくなり免疫のバランスが乱れ、アレルギーの増加、自己免疫疾患が増加しています。

米国の農耕民族のアーミッシュは、アレルギーの発症は1/10。年長児から、鼻水など感染源の微生物などをもらうことが多い末っ子はアレルギーが少ない

外国の大規模調査(2019年)の結果、1歳前に家畜小屋に出入りして、搾りたての生乳を飲んだ子供はアレルギーの発症が有意に少ないことがわかりました。1歳以降の同様の体験ではアレルギー発症の予防効果は弱くなるようです。

家でのゲーム、タブレット鑑賞より、幼少時からの外遊び 土いじり、田舎での生活も必要です。

 

抗生剤の頻回使用や帝王切開は喘息のリスクと関連

2歳までに抗菌薬を使用したことがある児は、5歳時の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患のリスクが高まることが分かりました。一般的な風邪のほとんどはウイルス感染であり、抗菌薬は効果がないことからも、不要な抗菌薬の使用は避ける必要があります。

感染対策で手洗いしてもアレルギーが増えるわけではありません。し過ぎると手荒れの原因にはなりますので、皮膚感さによるアレルギーの原因の可能性はあります。手洗いのし過ぎはよくない

👉 どうしたらよいのか

スギ舌下免疫療法で体質改善(スギ花粉症自然寛解率12%程度 少ない)

舌下免疫療法(スギ、ダニ)当院HPを参照

スギ飛散シーズン中は、スギに暴露されない生活を送る マスク着用も一つの選択肢

マスクで発症予防:小学生スギ花粉症:当院HP

若年からスギ飛散に遭遇しない生活をする

幼少時からのスキンケア

継続した外遊び、乳児期から農家の生活も体験

不要な抗菌薬使用控える

ダニ対策

腸内環境の改善:オリゴ糖、ヨーグルトなど食べる

など総合的な対応が必要です。

 

コロナ重症化リスク抑制指標:抗体測定(定量)行います。

2022-01-23

当院では、新型コロナウイルスワクチン接種後の中和抗体の確認(採血)を、自費になりますが行っています。ご希望の方はお問合せ下さい。

中和抗体は、新型コロナ感染による重症化予防の判断指標の一つとなります。

産経新聞記事3回目接種で抗体価36倍 (2022年1月21日)

2022年1月23日現在、オミクロンの爆発的感染広がっているところです。鹿児島では2月から3回目の新型コロナ接種が始まります。

対象者

1~2回目接種で、副反応が強く3回目接種をするのか迷っている方

3回目接種後の抗体が上昇しているか不安な方(接種後3週間以降に測定)

免疫抑制薬やステロイド服用者や高齢者では抗体が上がりにくいことがあります。

自分の中和抗体に関心がある方       等が対象者になるかと思います。

一般に普及しているコロナ定性検査 IgG、IgMキット(約500円~2000円程度 ネット販売価格)は、過去に新型コロナに感染したかのN抗体を主に測定しますのでワクチンの効果判定の指標の中和抗体にはなりません。N抗体価はすぐに低下します。また測定の信頼性に問題があることも指摘されています。

 2020年6月東大先端研の報告では、抗体定性検査陽性の9割は定量検査では陰性の報告があります。

 S抗体はスパイクタンパク質への抗体で、ワクチンの標的であるウイルスの増殖を抑制する中和抗体です。N抗体と違い寿命が長く長期に測定可能です。

 N抗体は炎症を起こす病変悪化に関係します。

👉 コロナワクチン後の効果判定としての中和抗体は、定量精密のS抗体の測定が必要になります。

 

費用 自費 (4500円 税込)

委託先で米国医療機器大手アボット社定量検査使用(Abbott)

 

結果判明日数1~2日

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