食事と良質な睡眠
今朝4度、寒くなりました。
朝の目覚めの良さは、一日の最も重要な出来事です。
厚労省の報告では、現在、約2割の方が睡眠に関する問題で悩んでいて、不眠が一ヶ月以上持続している方は10人に1人の割合と報告されています。
ネコを飼っている方は、気持ちよく眠るネコの姿に癒される経験をされる事があるかと
思います、またネコを飼っていない方も【岩合 光昭の世界のネコ歩き】の番組で、
幸せそうな寝姿を見かけることも多くなっています。
この番組は、人はもちろんネコの視聴率も高い番組です。
おとなのネコの睡眠は14時間程度、その90%はレム睡眠(体は休み、脳は覚醒し夢を見る状態)で熟睡のナンレム睡眠(脳が休む状態)は10%に過ぎません。
元来狩りの生活をしていた名残のためです。
人間の場合は、80%はナンレム睡眠で、良質な熟睡感を得られる睡眠です。
ネコはすぐに危険に反応できるように、良質な睡眠で寝ているわけではありません。
人間は、外敵などすぐに危険に反応する必要はほとんどないため、本来なら良質なナンレム睡眠を得られるはずですが、ストレスなど内因性の問題が不眠原因の一つとなります。
睡眠薬や安定剤の服用による睡眠は、依存性の問題があります。
良質な睡眠を得るには、生活や日常の食事の中でどうすればよいか考えてみましょう。
『睡眠に重要な三つの要素』
① メラトニン(睡眠ホルモン:脳内の松果体から分泌される神経ホルモン)
② セロトニン(生理活性物質:体内では消化管90%、中枢2% )
消化管のセロトニンは脳に入らないのでトリプトファンから摂取することが重要
③ トリプトファン(必須アミノ酸:食事から摂取)
◆トリプトファン(食材から)合成 ⇒ セロトニン 分解 ⇒ メラトニン
睡眠ホルモンのメラトニンを就寝時に生成することが重要、
上記の要領でメラトニンが体内で分泌されます。
【メラトニン】
睡眠ホルモン:メラトニンは、起床後16時間ほどすると分泌が増加し、体内時計が乱れると抑制されます。またメラトニンは60歳ごろには10代の1/10ほどに減少し不眠を生じやすくなります。
◆起床と共に朝日を浴びましょう。体内時計がリセットされます。
同時にバランス良い朝食で、腸管の末梢時計遺伝子を活性させ肥満や疾病リスクを減少させます。
関連ブログ:日の出と良質な睡眠
【セロトニン】
精神の安定に重要な物質で幸せホルモンとも呼ばれています。
◆太陽光を浴びる
◆リズミカルな運動
で効果的に生成を促します。
【トリプトファン】
豊富な食材
豊富:納豆 肉 赤身魚 ソバ アーモンド
やや豊富:ヨーグルト 牛乳 白米 食パン
ビタミンB6(腸内細菌から合成:サンマ、豚ヒレ、バナナ)
やマグネシウム(豆腐、大豆、ひじき)と共に摂取すると効率よくセロトニンに
合成されます。
トリプトファンの脳内への輸送体は他の筋肉構成アミノ酸(BCAA)も輸送するので、
トリプトファンの脳内輸送効率を上げるには、白米など糖質と同時に摂取すると糖質摂取によりインスリンが上昇し筋肉構成アミノ酸を筋肉内へ取り込み、トリプトファンの脳内輸送効率を上げます。
◆トリプトファン豊富な食材をビタミンB6、マグネシウムや糖質と共に食べましょう。
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