ドライマウス(耳鼻咽喉科)
『ドライマウスとは』
唾液は1日1~1.5L毎日排出され、口腔内の重要な役割を担っています。
最近、口腔乾燥症の患者さんが増えてきています。
口腔乾燥感と唾液分泌低下は、 高齢者に多く、加齢変化で唾液分泌能は落ちていきます。
60歳以上の3~4人に一人はのどの渇きを感じています。
下記の症状あれば、ドライマウスを疑ってください。
➡ドライマウスの症状
*のどの中のねばつき
*頻回な飲水
*舌の痛み、ひりひり
*乾いた食品が食べづらい
*飲み込みづらくなる
*虫歯や歯周病が多くなる
*入れ歯不調
*口臭
*味覚低下
*咳払い
*声がれ
歯科の定期受診は60歳以上では、60%になります。歯科や口腔外科で、ドライマウスを相談されることが多くなっているようです。
60歳以上の耳鼻咽喉科受診は、定期で行くより悪い時だけの受診のことが多く、ドライマウスを気にして受診されるより
飲み込みにくさ、咳払い、痰の増加、声がれ、ノドの異常感、味覚異常などで受診され、本人が気づいていないドライマウスが関連していることを多く認めます。
鼻閉があれば、口呼吸との関連を疑います。
薬の影響によるのどの渇きは、もっとも多い原因です。皆さんが普段から使用される風邪薬、咳止めは最も多い原因です。
高齢者が長期に服用されている薬の影響も無視できませんが、必要性があって服用されていることが多く、やめるのも難しくなります。
唾液の役割
良い点:
アミラーゼを含み消化機能の一部を担う
洗浄液として抗菌成分を含み、口腔内の細菌・ウイルス・真菌の増殖抑制
潤滑液として嚥下を助ける
虫歯予防
悪い点:
病気になると唾液は感染の媒体となり咳などでインフルエンザなどウイルス・細菌をばらまきます
唾液低下の原因と対策
●ストレス 現代社会では、常に交感神経の緊張状態で唾液低下をおこします。
⇒ 睡眠をとり、リラックスできる生活を送ることは、自分次第で自宅でできます。
●薬剤が原因 抗うつ薬 抗ヒスタミン薬 精神薬 高血圧薬の一部 風邪薬
⇒ 最小限の薬になるように担当医と相談
●噛む筋力の低下
人と話さない 笑いがない 軟らかいものばかり食べるなどの生活習慣があると、四肢の筋肉を使わないのと同様に、口腔や喉頭の筋力も低下します。
⇒ 社会参加を積極的に行い、新聞などの朗読、一口30回噛むなど自宅でできます。
●病気 シェーグレン症候群や糖尿病など
⇒ 病院で長期的に加療、または軽症は経過観察や食事療法などを行います。
●口呼吸や鼻呼吸障害 睡眠時無呼吸症が背景にあることもあり
⇒ 鼻の治療
その他に、毎日自宅でできる歯みがきを3回しっかり行い、唾液分泌を促します。
👉うま味を用いた、唾液分泌の改善が注目を集めています。
食べ物で唾液分泌を促すのはレモンなどの酸味刺激ですが、効果は短時間となります。
うま味は、酸味に比べ持続的に長時間、唾液分泌を促すことがわかりました、うま味のもつ後味が関係しています。
うま味は、口腔粘膜に広く分布する小唾液腺の分泌を促します。
◆細かく刻みを入れた昆布を、水500mlに対して30gの分量で、一晩、水に浸して昆布だしを作ります。ペットボトルに入れて冷所保存し2日以内に使い切ります。
◆小さいペットボトルや水筒に入れて持ち歩き、口の渇きを感じたときに、昆布だしうま味ドリンクで口を30秒ほどすすぎ、そのまま飲む、または吐き出します。1日10回ほど、こまめに行います。 数か月持続して、行ってみてください。
甲状腺の病気や心不全などで水分制限がある方は吐き出してください。
◆ 市販の昆布茶を 通常の3倍ほどに薄めて作り 同様に行う。通常の濃さだと塩分の取りすぎになります。
こんなものに「うまみ」が多く含まれます
うまみ物質には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがあります。
<グルタミン酸>
昆布、
<イノシン酸>
カツオ節、煮干し、
<グアニル酸>
干しシイタケ
●唾液腺マッサージ YouTube
(唾液腺分泌を促す効果があります食前に勧めます)
唾液腺マッサージは、高齢者の口腔ケアの一つとして行われます。
皆さん、がんばってやってみましょう。



