危険なめまいを見分ける
➡ 危険なめまいを見分ける
* 糖尿病・高血圧・脂質異常症・肥満など動脈硬化の合併を疑わせる既往や発作性心房細動があるときは特に中枢性のめまいの注意が必要です。
* めまい以外に、運動・感覚障害や呂律異常、頭痛、顔面麻痺しびれ、目の焦点が合わない、二つに見えるなどあれば、中枢性をすぐ疑います。
まっすぐ歩けない、突然の肩こり、急に力が入らない、一瞬で消えるしびれのときも脳梗塞の前兆のこともあります。
めまいの他に、耳鳴り・難聴があれば末梢前庭性(耳鼻咽喉科疾患)の可能性が高くなります。
アメリカ脳卒中協会の標語にACT-FASTがあります。
日本心臓財団:ACT-FAST(サイト)を参考に!
Arm:手の脱力➡閉眼し、手のひらを上にして両腕を伸ばし5秒保持。手の落ち方の左右差をみます
Speech:言葉が出ない➡簡単な言葉を言う、パタカ発声。滑舌、ろれつが回るかを確認します。
Time:急いで行動➡症状が出始めた時間を記録し救急車を呼ぶ。治療は早ければその後の経過がよくなります。
血栓溶解療法(t-PA)点滴は、発症4.5時間以内の治療、カテーテル血栓回収療法は、できるだけ早い治療(6~8時間以内)
👉突然の回転性のめまいがあれば、既に脳外科などでMRIなど画像診断を行い、異常なく耳鼻咽喉科受診を勧められすぐに来院される場合は多くあります。
経過を見る事の重要性:稀ではありますが、最初はめまいだけ、又はめまい・難聴だけの症状が、後で顔面麻痺しびれ・呂律異常・上下肢の協調運動障害の出現や開眼で側方転倒傾向を示すめまいが持続するときは、以下の理由により再度早めに頭部精査が必要になります。
*梗塞の早期MRI診断の問題点
発症24時間以内(特に早期6時間以内は)急性期脳梗塞の5.8~17%に、症状は明らかにもかかわらず、画像所見は異常を認めない偽陰性例があります。
経過観察の上、早めのMRI再検が必要となります。椎骨脳底動脈系は梗塞巣(小脳・脳幹)のサイズが小さく、MRIでの所見出現が遅くなります。
*小脳・脳幹障害の障害は、当初 耳鼻咽喉科の疾患のようで、時間経過とともに脳からの症状が出現することがあります。
脳幹障害:めまい以外の神経症状を伴うことが多い
➡ワレンベルグ症候群(延髄外側症候群)動脈の解離性病変により若年層でも発症、めまい・ふらつき・頭痛・嚥下や発声障害が出現。特徴的な感覚障害が出現します(同側の顔面、反対側の上下や体感の感覚障害)
➡上小脳動脈(SCA)領域の症状:めまい以外に滑舌呂律異常、患側上下肢の協調運動障害
➡前下小脳動脈(AICA)領域の症状:めまい難聴以外に顔面麻痺、滑舌呂律異常、患側上下肢の協調運動障害、
AICAから分岐した迷路動脈の虚血が生じ、内耳障害(難聴、めまい)と同じ症状が出ます。
最初、耳からのめまいに思えても顔面麻痺・しびれや呂律異常の出現に注意します。
➡後下小脳動脈(PICA)領域の症状:起立や歩行機能障害、開眼で側方転倒傾向を示すめまいです。耳のめまいは、開眼では姿勢を維持できます。
ある報告では、小脳梗塞でめまいのみは11%、その96%が後下小脳動脈領域の梗塞です。
👉 後遺症を残すことがあるHunt 症状群(ヘルペス)も最初はめまいや耳痛、その後高度な顔面神経麻痺が出現
脳からの場合は、額の左右は対称、顔の片側下半分の麻痺は認め手足まひしびれを伴います。脳外科 神経内科で入院加療となります。
脳からではないHunt症候群は、額の皺寄せで非対称になる点で鑑別します。
Hunt症候群は、水痘帯状疱疹ウイルスの再活性で起きます。水ぼうそうの再発という現象なので、その人の体力が弱ると出てきます。
子どもの頃の水ぼうそうのウイルスが、脊髄の神経の根元や三叉神経や顔面神経の神経節に潜んでしまい、ウイルスの抗体が弱ったり、過労やストレスで免疫が低下したタイミングで症状として発症してきます。顔面麻痺 疱疹 耳痛 めまい 難聴が出現。年間1万人発症。20歳台と50歳台に発症のピークあり。3~4月と6~7月に発症が増加します。三分の一は耳帯状疱疹後、2日以上して顔面麻痺が出現しますので、気を付けなければいけません。顔面神経麻痺は1週間程度症状が進行することもあります。








