新型コロナワクチン後の頭痛・倦怠感の8割弱は心の問題!!
子供は、ストレスや緊張で、血管迷走神経反射が出現することが多くなります。若い女性はPEGの影響なのかアナフィラキシーが多くなります。若い男性の心筋炎もワクチン接種が進行する中でわかりました。マスコミ・SNSでは、ワクチン後の原因不明の死亡の問題も多く取り上げられています。ワクチンの副反応については、徐々に整理されてきましたが、いまだに色々な情報が氾濫しています。ファイザー製のワクチン供給が少ないため、最近は、ファイザー製からモデルナ製への3回目交互接種への副反応への不安が、マスコミで大きく取り上げられています。
最近のクリニック受診者は、ネットで調べてくる方がほとんどです。情報過多による不安が治療や予防接種に影響する弊害も考えられますが、これを科学的に証明するのは難しい領域です。
👉 心の問題が新型コロナワクチンの副反応に関与するのか、科学的な研究が、米国から報告されました。
結論
1回目接種の新型コロナワクチンの76%の全身有害事象(頭痛や倦怠感など)はワクチンそのものによるものではない:ノセボ効果と考えられる。
注射部位の痛みの原因の大半はワクチンそのものによるもの。
➡プラセボ効果:実際には薬効のない薬剤でも、「薬が効く」と信じることで本当に効果が現れることがあります。
➡ノセボ効果:これとは反対に、例えば薬や担当医に対する不信感があると、薬剤の効果が落 ちることがあります。
【具体的な研究報告内容】
偽薬で生じる反応をワクチン接種群との比較をするために過去の複数の報告を統計的に適切に集め、系統的解析を行います。
具体的には16歳以上で、約45000人の対象者を半分は偽薬を用いるランダム化比較試験(個人の考えを入れずにランダムに接種の対象を振り分ける)で行います。
解析量が多く、信頼性が高い報告になっています。
JAMA Netw Open. 2022;5(1):e2143955.
全身有害事象:頭痛、倦怠感など
接種部局所反応:注射部位の痛みなど
➡初回接種
偽薬接種 全身有害事象35.2% 接種部局所反応 16.2%
ワクチン接種 全身有害事象46.3% 接種部局所反応 66.7%
初回接種ノセボ効果は?
全身有害事象76.0% 接種部局所反応 24.3%
➡2回目接種
偽薬接種 全身有害事象31.8% 接種部局所反応 11.8%
ワクチン接種 全身有害事象61.4% 接種部局所反応 72.8%
2回目接種ノセボ効果は?
全身有害事象51.8% 接種部局所反応 16.2%
➡注射部位の有害事象はワクチンによるものが大半,
1回目接種の新型コロナワクチンの76%の全身有害事象(頭痛や倦怠感など)はワクチンそのものによるものではなくノセボ効果である
2回目のノセボ効果が低い理由は不明ですが、2回目のため安心感が加わった可能性があります。
執筆者の一人のコメント@DIMEライフスタイル20220129
『頭痛や倦怠感といった非特異的な症状は、COVID-19ワクチン接 種に関するリーフレットの多くに、接種後によく生じる症状として記載されている。われわれは、これらの 症状は特にノセボ効果として現れやすいことを突き止めた。しかし、そうした情報の接種者への提供が裏目に出ることも考えられる。例えば、日常的に感じることのある些細な違和感をワクチン接種によるものと曲解したり、不安や心配から有害事象に対する身体感覚が過敏になったりする可能性がある』
ワクチンの副反応についてよく理解することは重要です。
考えすぎないことも重要です。
◆当院スタッフの接種へのためらい
当院は他の医療機関より、コロナワクチン接種が少し遅れました。当初、当院のスタッフは、ワクチン接種を最初はしたくない意見が多かったからです。次第にワクチンの現状がわかりだすと接種をうける意見に変化していきました。
当初から、不安な状態で接種していたら、うちのスタッフにも全身性の有害事象が多くなっていたかもしれません。納得の上で接種したので通常の副反応のみ終わっています。
◆インフルワクチンの例
インフルワクチン接種の場合、特別に注射嫌いでなければ、アッという間に終わり、注射しても皆さん平気です。少し痛いだけです。
毎年の若年者のインフルエンザワクチンで、ストレスによる血管迷走神経反射を起こす人は、ほとんどいません。少しチクっとするが何も起きないとわかっているからです。インフルワクチンもコロナワクチン同様に、帰宅して接種部の痛みと腫れは出現します。
コロナワクチンも、接種は少しチクっとするだけ何もインフルワクチンと変わりません。帰宅してから免疫をつけるための反応で、痛みと発熱がインフルワクチンより少し強く出るだけです。注射部位が肩筋肉になる点がインフル(主に前腕皮下)と違います。
◆もうすぐ始まる5歳~11歳の子供のワクチン
成人製剤と比べmRNA量が1/3、接種液量は2/3になっているため米国での副反応の報告は少ないようです。重篤なものとして発熱と心筋炎となっていますが、全員回復しています。現時点では、オミクロンに対しての予防効果および後遺症への効果は不明です。重症化予防は期待できると思います。周囲への感染抑制効果もある程度は期待できると思います。
2歳未満なら別ですが、重症化しない5~11歳の世代への接種については、メリット・ディメリットをよく考えて対応が必要です。重度な基礎疾患があれば接種は推奨されます。
日本小児科学会からコメントも参照を
接種するときはインフルワクチン程度のものだと考えてみてください。
特に5歳~小学低学年は、緊張感によるストレスなどで、接種に協力できないお子さんも多くなるとおもいますので、接種時の抑制も大変になる場合もあります。接種は3週間隔で2回あります。